【読書感想】格安エアラインで世界一周 ~ ちょっとやってみたい?~ [読書]
前著、 5万4千円でアジア大横断 (新潮文庫) に続く書である。
正直に言うと文書もそれ程こなれておらず、章間のつながりも前章からの話がきちんと引き継がれていない為に読みにくいところもある。編集の段階でもう少し何とかならないのかな・・・というのが今回読んでいて思った事だ。
これまでの様にバスでゆっくりと移動していくのと異なり、空間描写が追いついていないのかな?という気がしないでもない。もっとも今年の1月に行って6月には店頭に並ぶ早業。文書がこなれていないのは、しょうがないのかな。
とはいえ、題材は非常に興味をそそる。
格安エアライン(LCC:Low-Cost Carrier)で世界1周してみようという企みは、かなり興味がある。
私の認識不足だったのだが、LCCで日本から出ようとするとジェットスターでオーストラリアへ行くぐらいかな~と思っていたのだが、関西空港からCebu pacific Airでマニラへ行く事が出来るようだ。マニラをゲートにすれば香港バンコク、シンガポール、クアラルンプールといった東南アジアへ向かう事が出来る。
そうすれば、LCCのアジアの雄、Air Asiaでロンドンまで行く事だって可能だ。
(本書とは関係なく自分でWEBサイトを見てみました。)
本書ではそれでは面白くないという事で、シンガポールからインド、アラビア半島、中東、欧州、北米大陸と乗り継いでいっている。
そういった側面から見ると、本書は、行程の記録であり物見遊山の観光ガイドではない。
「乗り鉄」ならぬ「乗り空」的な旅行マニアの導入の書という位置づけがいいのかもしれない。
なぜ、導入の書にしか過ぎないとかといえば、LCCの世界は日々進化しており路線の改廃も多いに違いない。そう考えると本書の行程は一例にしかならないからだ。
日本発の路線にしても茨城空港や富士山静岡空港、あるいは羽田空港の国際線新ターミナルにヴァージンブルーをはじめとするLCCが乗り込んでくるかもしれない。
近い将来の旅立ちを想像する為の一助にもなるし、いますぐ格安に旅立ってしまいたい人の一助にもなるかもしれない。
好き度 :★★★★ (気軽な1冊)
お薦め度 :★★★ (出版もLCC並のローコストオペレーションかな。)
かな。
耳を傾けます。
by iPhone 4 ケース (2011-09-23 11:28)